この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホントの唄(仮題)
第2章 緊急モラトリアム

 とりあえず、一人になりたかった。というより、狭い部屋に二人――あのまま居つ透けるのは、あまりにも危険なのだ。

 だから「着る物を買う」と言って出て来たのは、単なる口実である。いつまでもあんな破廉恥な姿を、させておく訳にもいくまい。いや……俺の為に。

 そう――アイツに服を買い与えるのは、自分の精神の安定の為。そして一人で外出していたのは、今後の対策を練る為だった。

 当然ながら、真が部屋に居つくことを俺が認めた訳ではない。その点だけは、くれぐれも誤解なきように願いたいものである。

 俺は十年乗り続けている軽自動車を二キロほど走らせると、目的の店舗の広い駐車場へとそれを滑り込ませた。

 その店――衣料品チェーンの『ナイスファッション・イマムラ』は、庶民の味方である。安価であり俺自身もよく利用しているのだが、それでいて若者向けの衣服も充実しているように思う。

 開店したての店内は、平日だけあって客の姿は疎ら。


「まったく――しょうがねえな」


 と、吐き捨て。俺は普段なら決して立ち寄らない女性衣料品コーナーを目指すと、この重い足を運んだ。

/400ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ