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人妻ゆり
第10章 ゆりと良
良はびっくりしてゆりを見ている。

そして涙を一杯に溜めて

「お姉さん…」

とゆりに泣きついた。

「良君…
いったいどうしたの?」

ゆりが心配そうに自分の

胸で泣いている良をなだめた。

「… …」

「とにかく…
ここでは話し辛いから…」

ゆりは良を自宅へ

連れて帰った。

自宅に上げると

「さぁ…
良君…
何があったのかを
お姉さんに
いってご覧…」

優しく語りかけるゆり。

良は下を向いて黙っている。

「ここには誰もいないから…」

と良の頭を撫でながら

ゆりは問いただした。

良は静かに語り始めた。

高校受験に失敗して

親にも叱咤されて

生きる希望がなくなってしまった。

それで自殺を考えた…

話の内容はこんな物だった。

ゆりは黙って聞いている。

「良君…
あのね…
確かに受験に失敗
したのはショックだろうけど…
まだまだ良君は
若いんだから…
くじけちゃ駄目よ?」

ゆりは優しく良を諭した。

少しだけ良は元気になった。

良は部屋を見渡して

「お姉さんって…
旦那さんいるの?」

「いますよ…」

「では…
お姉さんではなくて…
おばさんなんだ?」

「お姉さんと呼びなさい!!」

怖い顔で良を睨む。

「怖い!!」

「いいですか?
お姉さんと
呼ぶのですよ?」

ゆりは笑いながら良に言う。

良も笑っている。

「お姉さん…」

「はい…」

「おばさん…」

「違います!!」

こんなやり取りを

二人は楽しんだ。

「暑いわね…
着替えてくるね…」

ゆりは部屋へ入って

キャミソールにミニスカートと

結構肌の露出度が

多い服に着替えてきた。
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