この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淳、光と闇
第11章 片羽の天使
「恵ちゃん…」

恵はしっかりした表情で淳に語りかける。

「先生…恵の腕…
どうして片方か知ってる?」

「話は聞いてますよ。」

「本当は…違うの…」

「え?」

淳が聞いた話は恵は交通事故で

片腕をなくしたと聞いていた。

しかし、事実は違うのか?

「先生…恵の腕…
3年前に今と同じ悪い病気の為に
切り落としたの…
その後、パパがいなくなって…
ママは恵を施設に預けて…
それっきり、会いにきてくれないの…」

悲しそうに恵は続ける。

「先生…恵…残った腕も切り落としたら…
ママはもう…二度と恵に会いにきてくれない…
だから…恵は腕を切りたくないの…」

しっかりと淳を見ながら恵は言い切った。

「この子…」

淳は驚いて恵を見ている。

「そう…なんだ…
でもね、腕を切らないと…
恵ちゃん、死んでしまうよ?」

「ママに会えないなら…
腕を切ったらママは二度と
恵に会いに来なくなる…
両方の腕がない恵はママに嫌われる。
嫌われるくらいなら…
恵は死んだほうがまし…」

涙をポロポロと零して恵は言う。

「… … 」

淳は言葉が出なかった。

「分った…
なら、先生がママを探すわ。
そして、ママを恵ちゃんに会わせてあげる。
それならどう?」

「先生がママを?」

「そうよ…先生が
責任持ってママを探して
ここへ連れてくる…
だから…恵ちゃん、
ママに会えたら…
腕を…」

「分った…
ママに会えるなら…
もうママとは暮らせない…
でも、会いたい、先生!!
恵はママに会いたいの…」

恵はそう言って淳の胸で泣いた。

「恵ちゃん…」


病室の外ではゆりと結花がこの話を聞いていた。

/602ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ