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第1章 出会い

淳は自分自身ではそんな風に

思ったことは一度もなかった。

逆に周りが何故そんなに騒ぐのだろうと

思っていたほどで気がつけば

看護学校にて飛び級という離れ業をやってしまった。

淳はただ看護師に憧れて勉強して

実習を誰よりも重ねていた。

それは両親を癌で亡くしていつかは

癌克服の為少しでも役に立てれば…

そんな想いから看護師を目指した。

高校の担任は淳に大学へ進学して

医師になるように進めたが淳には

資金的にそんな余裕はなかった。

奨学金制度もあるのだが淳は

一日も早く現場の役に立ちたかった。

しかし、淳には

医師になる頭脳は十分にあって

高校時代の恩師、源は

それをもったいないと

嘆いていた。