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第36章 省吾の我儘

「わしは…絶対に…
入るんじゃ！！」

「旦那様！我儘はいけません！」

省吾と由美が朝からやりあっている。

そこへ久しぶりに淳が個人的に

遊びにやってきた。

「旦那様と…久しぶりだわ。」

淳は省吾とゆっくり出来るこの日を

楽しみにしていた。

「おはようございます。
旦那様ぁ！！」

淳が屋敷の中へ入っていくと…

二人がギャーギャーとやりあっている。

「ど、どうしたので御座いますか？
お二人とも…」

「お、淳ちゃん…
良いところに来たわい。」

「あ、淳ちゃん、おはようございます。
ちょっと、淳ちゃん、
聞いてくださいな。」

「ちょ、一体どうしたので
御座いますか？
朝から…」

慌てる淳に二人は事の次第を話した。

話をまとめると…

省吾は前回の検査入院をすっかり

気に入ってまた淳の病院に

検査入院するという。

由美は期間が短すぎる為にまだ早いと言う。

しかし、省吾は自分は年寄だから

短くても検査入院は必要だと言って

由美と喧嘩していたと言う。