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第40章 結花とゆり、お泊まり

「ゆり。」

「何？お父さん…」

「それと結花もな。
お前達…寮を出て
わしの屋敷に一緒に住まんか？」

「それは…以前…」

結花が答えた。

「分っておる…が…
子供を抱えて寮では
狭苦しくはないのか？」

「確かに狭いです。
でも…」

ゆりは結花を見た。

結花が

「お父さん…
私とゆりは中学から
寮で暮らしそして今に至ります。
寮は私達にとって
育った場所でもあり
看護師として生活の糧を
生み出した場所…

最初はゆりだけここに…
と思ったのですがやっぱり
私たちはまだ二人で一人…
私達は…寮から離れる訳には
いきません。」

「パパとママは…
一緒に暮らしたがっていました。
しかし、中学の時にパパが
良い勉強になるからと寮で暮らして
そして卒業の時に出生の秘密を
知らされて…それからは寮への
思いは強くなっていった。

だから…寮を離れる訳には行かない。」

二人は揃って

「お父さん、ごめんなさい…」

と頭を下げた。