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第6章 看護師 道子の場合

把握したと言う返事をして

道子は再度カルテを確認していく。

「では、お願いしますね？」

「はい。ご苦労様でした。」


スタッフが全員帰り

最後に掃除の叔母ちゃんが

「では、私も帰りますね？
道子さん、鍵は必ずかけるのよ？」

「はい、ありがとう…」

叔母ちゃんはそう言って帰っていった。

「これから私一人だわ…」

道子はそう言って患者に挨拶に行く。

患者の名前は勉。

大学生で足を骨折して入院中…

来週退院予定だった。

「こんにちわ。
当直の道子と言います。
宜しくお願いします。」

道子は病室にて丁寧に挨拶をする。

「あぁ、宜しく…」

勉は道子に興味がないらしく雑誌を読んでいた。

「では、後ほど、処置に来ますね？」

「あぁ…」

道子は詰め所に戻り

カルテを見ながら処置の準備する。

簡単な処置だ…

その後、配膳室に入り夕食の支度をする道子。

配膳台にメモがあり

「道子ちゃんには
グラタンを作っておきましたから
レンジで暖めて食べて下さいね。」

配膳のスタッフが道子の

好物のグラタンを作っておいてくれた。

「嬉しいな…」

夕食の準備を終えると再度勉の病室に行き

「処置は後一時間後にします。
夕食はその後で良いですか？」

「いいよ…」

「では、お熱と血圧を…」

「俺は来週退院するんだからいいでしょう？
今日は手抜き、手抜き♪」

「そう言う訳にはいきませんよ？」

道子が睨んだ。