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結花の御主人様
第13章 良…
「き、貴様…
結花様になんて事を!!」
「離せ!!離せぇ!!」
暴れる万引き犯だが普段から力仕事をしている武。
力では誰にも負けない。
武は結花に取った行動から自らは
一生、結花に尽くすことを決めていた。
それに…僅かだが結花に対して恋心を持っていた武。
故にこの万引き犯が結花に取った行動は
絶対に許されない事だった。
「この野郎!!死ね!!」
「武君、待って!!」
立ち上がって武を追ってきた結花は
殴りかかろうとする武を止めた。
「結花様、離して下さい!!
こいつは、こいつは…
事もあろうに結花様のお財布を…」
「駄目よ、武君!!
その子を離しなさい。」
「結花様!!止めないで!!
こいつは死んで当然だ!!」
鬼の様になっている武。
「武君!!結花の言う事が聞けないの?」
殴ろうとする武の拳が止まった。
「結花様…」
怒りで歯軋りしている武。
「武君…駄目…
気持ちは分かるし結花は嬉しいよ。
でも、暴力はいけません。」
「結花様…」
「お願い、その子を離してあげて。
結花のお願い…」
じっと見られて武は青年を離した。
青年はむすっとして立ち上がった。