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結花の御主人様
第13章 良…
結花は青年に
「貴方…どうしてこんな事を?」
「… … 」
「答えて…黙っていては
分りませんよ?」
「… … 」
「き、貴様!!
結花様が聞いていらっしゃるんだ!
答えろ!!」
「武君!!」
「す、すいません…」
「答えて…くれるよね?」
優しい目で青年を見る結花。
「腹が…減っていた…」
「お腹がすいていたの?」
「昨日から何も食べていない。」
「だからと言って…
事もあろうに結花様を狙ってどうする?」
武がまだ怒っている。
「武君、駄目よ…」
「は、はい…」
「貴方、お名前は?」
「…良…」
「何処に住んでいるの?」
「家はない…」
結花は武に
「ねぇ、武君、この子
知ってる?」
「いえ…初めて見る顔です。」
「そう、で、良君、
住まいは今ないのね?」
「あぁ、ない…」
「何だその返事は??」
「ゴン!!」
「い、痛い!!」
「武君!!」
「ごめんなさい…」
「良君が脅えるじゃない。
優しくしてあげないといけませんよ?」
「は…い…
むすっ…」
結花は良に
「いくらお腹がすいているからと
引ったくりは良くないわよ?
分るでしょう?」