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結花の御主人様
第17章 良の初恋
そして午後…
良がボロボロになって帰ってきた。
「り、良君!!
どうしたの?その格好…!!」
「結花様…無念です…」
良はそう言って結花にすがり付いて
涙を流して
「俺は…俺は…
ゆりちゃんを守れなかった…
悔しい…」
そう言って泣いた。
「良君!!良君!!
しっかりしなさい!!」
賢明に良を呼ぶ結花。
すぐに会社へのホットラインを繋いで
「龍社長はいらっしゃいます?」
優子が応対して
「どうしたのです?」
「直ぐに繋いで下さい。」
「どうしたのです?
と、聞いているのです。」
「貴方には関係ないことです!!」
「関係ない??」
「とにかく今は主任と
やりあうつもりはありません。
処罰なら後でいくらでも受けます。
ですから今は龍社長に…」
少し沈黙して優子は
「分りました。
お繋ぎしますね。」
龍がでて
「結花ちゃんどうした?」
「龍さん、良君が大変なの!!」
「大変??」
「うん、お昼にね、
食堂に行って帰ってきたら…
良君、ボロボロになってた…」
「そうか…で、良に怪我は?」
「沢山の軽症があります。」
「分った…
直ぐに帰る。」
通話をきると龍は優子に
「商店街で最近騒ぎがなかったかね?」
「はい、先日から
他から来た暴力団と見られる
集団と小競り合いがあるとか…
今は自衛団を組織して押さえているようです。」