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結花の御主人様
第22章 良、守るべき者。そして…
良の元へ駆けつけた龍。

「な!!良!!良!!」

しかし、良は目を閉じて動かない。

「良…」

そこへ美代が飛んできて

「あ、龍さん、うちのゆりが…」

「何?ゆりちゃんが?」

「さらわれたみたいで…」

美代は倒れそうだ。

「女将さん、しっかりしろ!!」

「おい、女将さんを看護してくれ。
手の空いている者は食堂の
ゆりちゃんを探せ!!」

そして犯人は直ぐに見つかった。

ゆりを押さえながら他の女性を

捕まえていたのだ。

「おい、その手を…
汚い手を離せ!!」

龍が怒鳴る。

そこへ健と武が駆けつけて

「龍さん、こいつらが?」

「どうやらそうらしい…
その証拠にゆりちゃんを…」

「き、貴様…」

「絶対に許さんぞ!!」

「お前達…下がれ…」

「え?あ、あぁぁ…
龍さん…」

二人が見た龍は鬼神と化している。

「これが…龍さん?」

武が恐怖を覚えた。

「これが…この町のドンか?」

健もその殺気に動けずにいた。

「な、なんだ?お前?」

「何でも良い…
その子を…離せ…」

「うるせぇ!!怪我するぞ?」

「出来るか…貴様たちに…」

ゆっくり、ゆっくり…

龍は不良に近づいた。

「お前達が殺した良は…
人間を捨ててここをさ迷っていた。
それを俺のいい名づけが拾って
賢明に再起をかけた。
あいつは…それを…賢明に
努力をして…やっと…幸せを掴んだ。
それを…それを…貴様たちは…
よくも…よくも…

それ相応の罰を与える。
覚悟しろ!!」

「なにを…訳の分からない事を…」

後ずさりしながら叫んでいる。
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