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結花の御主人様
第23章 ゆりの決意
「いえ…」
「なら良の心を、笑顔を、
思い出を…心に刻んでしまって…
これからは良が喜ぶ事をすれば
良いじゃないか?」
「… … 」
「ゆりちゃんは良があの世で
浮気しても我慢できるかい?」
「出来ません…
例えあの世に行っても…
良君の浮気はゆり、許さない。」
「だろうな…
だから…心で良を思い
監視しなさい。」
「はい…」
「ご馳走様…
それと…これは…結花からだ。」
テーブルに置いたのは結花からの手紙だった。
「読むと良いよ。」
ゆりは手紙を読んだ。
それには結花の良への想いが
切々と書かれていた。
最後に…
「結花の心で良君はいつまでも
生きています。だから…
結花は悲しむことをやめました。」
「結花様…」
「ご馳走様…
何故良がこれを好んで
食べたか分ったよ。
この定食には…
愛情というスパイスがふんだんに
使われている。
だから美味いんだな。」
「有難う御座いました!!」
玄関までゆりが見送った。