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結花の御主人様
第27章 誘拐
その頃…
武の下へ駆け込んだ良太。
「た、武!!
美香ちゃんがさらわれた!!」
「はぁ?お前がさらったんじゃなくてか?」
武は結花と店先で話をしていた。
「まぁ…美香ちゃんが?」
「あ、結花様…
はい、美香ちゃんが誘拐されました。」
「それで…?」
「今、健の兄ちゃんが
北の隣町へ出向いています。」
「犯人を知っているの?」
「いえ、でも北で不穏な動きがあると…
それと今龍さんに知らせが行っています。」
「そう…分ったわ。
ねぇ、武君、北の町へ行きましょう。」
「ちょ、結花様いけませんよ。
危険です。」
「大丈夫よ…
私たちはあまり知られていないから
逆に近づきやすい。」
「しかし…」
「武君が行かないなら
結花一人で行きます。」
「わ!!だ、駄目ですよ…
全く…お転婆なんだから…」
「武君?聞こえていますよ?」
「わ!ごめんなさい…」
そこへゆりがやってきて話を聞いて
「私…結花様の護衛をします。
武君、ついてらっしゃい。」
「ちょっと!!
全く…お守はこれだから…」
「ゴンゴン!!」
「い、痛い…ごめんなさい…」
「あれれ??」
良太は
「駄目ですよ、勝手に動いちゃ。」
「大丈夫よ…
それより良太君は博光君を呼んできて?」
「はぁ?博光を?」
「そう…」
「あ、そうか!結花様?」
「あの武道は役に立つわよ。」
結花はにっこり笑った。