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結花の御主人様
第4章 約束
「龍さん、そんなに
慌てなくてもご飯は
逃げないよ?」

「いやいや…
最近は手料理に飢えていて…
結花ちゃんは自分で
料理するの?」

「するよ…
自炊しないとお金がかかるから…」

「そうなんだ。
う、美味い、美味いよぅ!」

龍は涙を流しながら昼食を食べた。

「そんなに…美味しいの?
今までどんな食生活をしていたの?」

「大抵はコンビニ弁当か外食…」

「あらら…
体を壊すよ。」

「仕方ないよ。
男所帯でお手伝いさんも
いなかったんだから。」

「そうか…」

「結花ちゃん、
これから毎日ご飯を
作ってくれるかな?」

「ゆ、結花の手料理で良ければ。」

「嬉しい!!感激だ!!」

「そんなに喜ぶ事ではないと思う…」

「いや、これが喜ばずにいられるか!」

龍は夢中でチャーハンをがっついていた。

「いやぁ!美味かった!!」

満足そうな龍。

「これが…あの…龍さん??」

流石の結花も目を丸くしていた。

「ご馳走様…」

にっこりと笑う龍はまるで

子供の様に眩しい。

「いえいえ…
お粗末様です。」

昼食が終わり龍と結花は居間で寛いだ。

「結花ちゃん、
これから正式に俺の会社の
社員になるんだけどね、
契約書を書いて欲しい。」

結花が契約書を見ると色々と書かれている。

「細かい事は気にしなくて良いよ。
どこも大抵は同じ様な物だから…」

龍は簡潔に就業規則を説明した。

週休二日制で土日、祭日は休み。

お盆、正月休みと五月の連休。

給料日は25日。

そして問題の給料は結花の場合

手取り23万円。

そこから家賃1万円と食費5000円を

差し引いて手渡される。

「え?こ、こんなに??」

結花が驚いている。

「これくらい当たり前だろう?」

龍が結花を見ながら言った。
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