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結花の御主人様
第10章 御用聞きと結花
「きゃぁぁぁ!!」
武に捕まれて結花は床に押し倒されてしまった。
「た、武君、駄目よ!!」
慌てて武をなだめるが武の勢いは
止まる事を知らない。
「ゆ、結花さん!!」
結花を押し倒して結花の上に覆いかぶさって
結花の両手を押さえつけた。
「武君!!だ、駄目よ!!
待って!!お願いだから待って!!」
顔を左右に振って結花は拒絶して
何とか武を説得する。
少しの間、結花は激しく抵抗した。
武の理性が少しづつ戻っていった。
我に帰った武…
自分がしでかした事の大きさに気が付いて
大慌てで
「ゆ、結花さん、ご、ごめんなさい!!
俺…なんて事を…」
武は顔色を失ってしまう。
仮にも龍は武の勤める酒屋や商店街に
とって恩人なのだ。
その龍の大切な恋人に自分は何て事を…
「ごめんなさい!!
申し訳ありませんでした!!」
武はその場に土下座して結花に詫びた。
「どうか…どうか…
今の御無礼…平に…平に…」
もし今の事が龍に知れて龍の怒りを
買ってしまったら自分はもとより
商店街が…
それを考えた武は必死で謝罪した。
「武君…」
結花は自分の格好が武の間違った
行動を起こした事を反省しながら
「武君、頭を上げてくださいな。
こんな格好をしていた結花も悪いのです。
結花こそ、ごめんなさい…」
と武に謝罪した。