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第10章 御用聞きと結花

「そ、そんな…
僕が悪いのです！！」

まだ武は土下座している。

「武君、頭を上げて…
結花のお願い…」

優しく結花は武を宥めている。

「俺…結花さんになんて事を…
これが龍さんに知れたら…
商店街は…」

泣いて詫びている武。

そんな武を見て結花は武が気の毒になった。

「ねぇ、武君…
あの…今、結花の事を？」

「え？は、はい！！
俺、結花さんの事を襲いかけました。」

「あのね…襲われたって感じがしないのだけど…
それと…武君？？」

じっと武を見ている結花。

「は、はい！！
何でしょう？」

「武君は結花を抱きたいと思ったの？
正直に答えて。」

「え？は、はい…
俺…結花さんの今の姿を見て…
一瞬、裸を想像しました。
そしたら無意識に…
本当にごめんなさい！！」

「そう…
それで、今も武君は結花を
抱きたいの？」

「え？そ、それは…」

「正直に…
でないと龍さんに言いつけるわよ？」

キッと武を睨んだ結花。

「は、はい…
今も…俺…結花さんを抱きたい…
あ、本当にごめんなさい！！」

「謝らなくても良いの！！
そう…それで武君は今の
結花への気持ちをこれからも
抑え切れるの？」

「それは…」

武は下を向いてしまった。

「男ならはっきりしなさい！！」

また武を睨む結花。

「自信ありません…
俺…結花さんを初めて見てから
ずっと想像していました。」

「何を？」

「あの…裸を…」

「まぁ！！」

「ごめんなさい…」

「だから、謝らなくて良いから…
それで…これからも結花を
見るたびにそう思うわけ？」

「ごめんなさい…
次からはなるべく考えないようにします。」

「あのね…
武君は彼女っているの？」

「いません…」