この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
結花の御主人様
第11章 浮気と罰ゲーム
龍はそれを黙ってみている。
そして
「御主人…俺はここも
商店街も潰す気は毛頭ないよ。
まずは顔を上げなさい。」
「は、ははぁ!!」
主人は直ぐに武を見せの奥から
引っ張り出してきた。
酒屋の奥さんも一緒だ。
後ろでは娘のゆりかが不安な表情で見ている。
上さんが
「龍様…この度は武が
結花様にとんだ事を…
どうか、どうか…武をお許し下さい。
その代わり…この店は御自由になさって
結構ですから…どうか、どうか…
武に御慈悲を…」
泣きながら上さんは龍に土下座している。
「まぁまぁ…
女将さん…顔を上げて…」
龍が蹲って女将を宥めていた。
「ほれ…武、何をしているの?
龍様にお詫びをしなさい!!」
「龍様!!俺は…俺は…
結花様を…どうかお許し下さい。
俺はどうなっても構いませんが…
この店だけは…どうかお許し下さい。」
武も土下座して詫びを入れている。
「困ったね…
まずは…顔を上げて…
話も出来ないよ。」
「はぁ…」
龍はゆりかに
「ゆりかちゃん、
お土産だよ。」
そう言ってゆりかに手土産を渡した。
「あ、龍さん、有難う御座います。」
「いやいや…
それより御主人…
武君の事だが…」
「は!!武は今この場限りで
解雇して…後の攻めは私目が…」
「いえいえ…
解雇されては困るのだよ。
御用聞きがいなくなってしまう。
それでは結花が重たい荷物を
持って帰らねばならないから…
すまんが首にだけはしないでくれ。」
「ですが…武は龍様の
言い名付けの結花様を…」
「だから…さっき結花から
話を聞いた。
お互いの一時の過ちみたいだ。
若い二人のすることだから
大目に見てやってくれないか?」
龍は酒屋の夫婦とゆりかに頭を下げた。