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結花の御主人様
第12章 総務課
「分れば宜しい…」

優子は再び事務を取っていく。

「へぇ、優子主任って
硬い仕事するんだね。」

結花がゆりに小声で聞いている。

「うん、だから敬三課長の
仕事も間違いないものになって
社長の絶対的信用を得ているの。」

「そうなんだ…
でも硬すぎるのも…」

「ゆりちゃん、結花ちゃん、
聞こえていますよ?」

「わ!地獄耳!!」

慌てて口に手を当てる二人。

「ところで…結花ちゃん。」

「は、はい。」

「これから予定ある?」

「い、いえ…特にはありませんが…」

「そう…ならちょっと
付き合ってくれるかしら?」

「は、はい!!」

優子はそういうと立ち上がって

「少し出てきますね…
直ぐに戻ります。」

結花は正直、優子が苦手だ。

無表情で何を考えているのか

結花には読みづらかった。

「ご苦労様です…」

総務の人間が一斉に頭を下げて

優子を見送った。

ゆりは二人を見て

「大丈夫かなぁ?」

と心配している。
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