パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 夢

女性の名前は莉那。

坂巻莉那という名前だ。

夢の中で竜也はこの女性になってしまっている。

家に帰ると現実と同じように、母親や妹の弥生がいた。

どうやらこの夢は『竜也が女性（莉那）として生まれた』世界らしい。

そして鏡に映る莉那の顔は彫りが深い白人ハーフ系の長髪美女。

平凡な日本人顔の自分とは違い、莉那はフランス人と日本人のハーフの母親の血を強く受け継いでいるのかもしれない。

その父親は竜也が中学の時に事故で亡くなったはずだが、この夢の世界では生きている。

どうせ夢とはいえ父との再会は嬉しかった。

莉那も父親に好意を持っているのか、顔を合わす度に嬉しい気持ちが竜也にも伝わってくる。

ただ、現実では慕ってくれていたはずの妹とは少し距離があった。

同性だと色々あるのだろうか？

それでも概ね家族関係は良好。

男とセックスする以外は夢の中の方が居心地がいい。

そのセックスも夢の中で１ヶ月が経ち慣れてきていた。

昔から女として生きている気さえしてくる。



今朝は今日会う男の好みに合わせて濃いめのピンクの派手なTバックとブラを何の違和感もなく身に着けた。

莉那の意志で身体が動いているのか自分の意志なのか、竜也には既にわからなくなっていた。

まだ朝だというのに男の長いペニスで奥まで突かれるのを期待して身体が熱くなってしまう。

「今はだ～め」

（えっ！？）

無意識に股間に手が伸びようとしていたのを自分の言葉で制す。

（もしかして莉那が俺に話しかけた？）

莉那の発言に違和感を感じた瞬間、意識がどんどん薄れていく。

１ヶ月に及ぶ長い夢の終わりだった。