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セカンドバージン
第1章 ①ファーストキス

「ん・・・っ」

抱き込まれ、唇を塞がれる。ふわりと香る香りに(あぁ、アイツの匂いだ)と妙に安堵を覚え、身体から力が抜けた。

触れるだけだった先ほどのキスとは違い、差し入れられた舌が咥内を舐めていく。触れた舌と舌・・・その感触にゾクリとしてピクリと身体が震える。絡めて、吸われる。

「ん・・・・ん・・・」

角度を変えて繰り返されるキス。
とても近くに喧騒がある筈なのに、耳が機能していないように遠くに聞こえる。頭が沸騰しているのかと思うほど、ドクドクと耳の奥から心臓の音が聞こえるし、あやすように背中を上下に撫でる感触にゾワゾワする。

ズグン、と下腹が疼くのを感じた。

「なぁ・・・」

声に薄く瞳を開くと、目の前に男の欲情した顔があった。また、ズクンと疼く。はぁ、と漏れた自分の吐息が濡れているのは、コイツだって気づいている筈。

「抱きたい」
「・・・ん」

苦しそうに眉を寄せ、吐息を吐き出すように告げられた台詞に、私を爪先立ちでちゅ、と口付ける事で答える。ぎゅ、と抱き締めてくる男友達から香る匂いにクラリ、とめまいを感じた。

あぁ、ワタシ、欲情してる・・・。






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