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茜色の空に
第2章 青い春
結局断りきれず、私は水瀬くんの家の前に立っている。
よりにもよってなぜ女子に頼むんだあの教師。
しかも昨日の今日で私はどんな顔をすればいいのだろう……
水瀬くんの家は、あまり綺麗とは言えないアパートの一室だった。
ドアの前に立ち、震えた指でチャイムを押す。
すると…
「はぁ~い!」
と、彼ではない可愛いこどもの声が聞こえてドアが開く。
そこには……パジャマ姿のまだ小さい男の子がたっていた。
「にいちゃん、なんかすごく綺麗なおねーちゃんがきた!にいちゃんの彼女!?」
男の子は、はしゃぎながら部屋のなかに話しかける。
「おい、ライト!勝手にドアあけるんじゃねぇっ…っって…く、草壁!?おめーなんでいんだよ!」
部屋のなかには口の端に絆創膏をはった、元気そうでなおかつそう言いながらうろたえる水瀬くんがいた。
「先生にプリントを渡せと頼まれてきたのです。」
わたしはそう言ってプリントを彼の弟に手渡した。
「では用事は済んだので、これで私は…」
そういって帰ろうとすると小さな手にスカートのすそをつかまれた。
「おねーちゃん、あがっていきなよ!ぼくとお話してよ、ね?」
そう言って微笑んだその笑顔は、少しだけ水瀬くんに似ていた…
よりにもよってなぜ女子に頼むんだあの教師。
しかも昨日の今日で私はどんな顔をすればいいのだろう……
水瀬くんの家は、あまり綺麗とは言えないアパートの一室だった。
ドアの前に立ち、震えた指でチャイムを押す。
すると…
「はぁ~い!」
と、彼ではない可愛いこどもの声が聞こえてドアが開く。
そこには……パジャマ姿のまだ小さい男の子がたっていた。
「にいちゃん、なんかすごく綺麗なおねーちゃんがきた!にいちゃんの彼女!?」
男の子は、はしゃぎながら部屋のなかに話しかける。
「おい、ライト!勝手にドアあけるんじゃねぇっ…っって…く、草壁!?おめーなんでいんだよ!」
部屋のなかには口の端に絆創膏をはった、元気そうでなおかつそう言いながらうろたえる水瀬くんがいた。
「先生にプリントを渡せと頼まれてきたのです。」
わたしはそう言ってプリントを彼の弟に手渡した。
「では用事は済んだので、これで私は…」
そういって帰ろうとすると小さな手にスカートのすそをつかまれた。
「おねーちゃん、あがっていきなよ!ぼくとお話してよ、ね?」
そう言って微笑んだその笑顔は、少しだけ水瀬くんに似ていた…