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茜色の空に
第10章 失われた時を求めて
片桐と百合の結婚式の朝は、これでもかってくらい綺麗な快晴が広がる朝だった。

「あいつ、晴れ男だったっけ・・・」

思い出すのは、あいつと待ち合わせるとこれでもかってくらい雨が降ってた。

むしろ台風さえもきていた。

やっぱ、嫁のほうが強いんだな・・・そう思い鏡の前で出かける前に最終チェックをする。

スーツは細身の、ダークグレーに黒のストライプが入ったシンプル目なスーツに白いシャツ。

そこにシルバーの細かいドットの入ったネクタイにをすると、マジでどう見てもどっかのホストにしかみえねぇな・・・と自分で思った。

逆にしっくりきすぎて、俺はため息をついた。

髪型は普通の髪型でセットだとつまんないので、サイドを編み込んでアシンメトリーな髪型にしてみる。

本当は地毛が黒いほうがメリハリがあって決まって見えるが、地毛が金髪の俺にはどうしようもない話だった。

「本日は卸日柄もよく・・・か。」

そうつぶやき、家を出て会場まで出かける。

背が人よりもかなりでかくて目立つのと、この見た目が目立つせいでいろんな奴が俺の方を振り返る。

東京きて四年経つけど、たまには人の視線から解放される生活したい・・・ため息をつきながら俺は電車に乗り込んだ。
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