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茜色の空に
第11章 優しい雨
そして百合の結婚式は、終始笑いと涙の連続で、幸せそうな百合がとても眩しく見えた。
花嫁さんかぁ……私にもそんな日がくるのかな……
眩しすぎて思わず俯くと、視線を感じる。
その視線の先には、私を見つめる海渡がいて、心臓が暴れだして止まらなくなりそうだった。
結婚式の二次会は、ホテルのバーを貸しきってのパーティー。
海渡は女の子達に囲まれ、昔みたいな嫌な顔はせず愛想よくしていて、まさにホストにしか見えず私は苦笑した。
私は窓際に立ち、夜景を眺める。
夜のテーマパークはキラキラと輝き、スワロフスキーを暗闇のなかにばらまいた様に華やかな光を放つ。
「夜景見てないで、俺を見ろよ。」
不意に後ろから声をかけられ振り向くと、快晴の空を思い出すような青い瞳の彼が、私を静かに見下ろしていた。
「夜景をみるの好きなんです。
海渡は、みんなの所に戻らなくていいんですか?」
私がそう言うと、彼は私の耳元に唇を寄せて囁いた。
「抜け出さねぇか?俺は、今日再会したお前に触れたくて仕方ねぇ……」
そんな事を言われたら、百合に悪いと思っていても自分を止められない。
ふたりで、片桐さんと百合に挨拶した。
「百合、本当にきょうはありがとうございました。
とても楽しい結婚式でした。」
微笑んで私が言うと、百合は優しく微笑んで言う。
「倫子が、寂しそうにじゃなくちゃんと笑ってる。
それは隣にいる、水瀬さんのおかげなんでしょ?」
花嫁さんかぁ……私にもそんな日がくるのかな……
眩しすぎて思わず俯くと、視線を感じる。
その視線の先には、私を見つめる海渡がいて、心臓が暴れだして止まらなくなりそうだった。
結婚式の二次会は、ホテルのバーを貸しきってのパーティー。
海渡は女の子達に囲まれ、昔みたいな嫌な顔はせず愛想よくしていて、まさにホストにしか見えず私は苦笑した。
私は窓際に立ち、夜景を眺める。
夜のテーマパークはキラキラと輝き、スワロフスキーを暗闇のなかにばらまいた様に華やかな光を放つ。
「夜景見てないで、俺を見ろよ。」
不意に後ろから声をかけられ振り向くと、快晴の空を思い出すような青い瞳の彼が、私を静かに見下ろしていた。
「夜景をみるの好きなんです。
海渡は、みんなの所に戻らなくていいんですか?」
私がそう言うと、彼は私の耳元に唇を寄せて囁いた。
「抜け出さねぇか?俺は、今日再会したお前に触れたくて仕方ねぇ……」
そんな事を言われたら、百合に悪いと思っていても自分を止められない。
ふたりで、片桐さんと百合に挨拶した。
「百合、本当にきょうはありがとうございました。
とても楽しい結婚式でした。」
微笑んで私が言うと、百合は優しく微笑んで言う。
「倫子が、寂しそうにじゃなくちゃんと笑ってる。
それは隣にいる、水瀬さんのおかげなんでしょ?」