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茜色の空に
第13章 君のためにできる事~side永吉~
「おい、てめぇら弱いものいじめしてんじゃねぇよ!」

そう言って、やつらに殴りかかって俺を助けてくれたのは海渡だった。

180センチ以上の長身で、殴る蹴るを相手に繰り出す彼にとって、俺を取り囲んだ奴らなんて敵にもなってない位喧嘩慣れしていた。

やつらがびびって逃げた後、彼は俺に手をさしのべて言った。

「おまえ強そうなのに、なんで戦わねぇの?」

俺は切れた口の端の血を、手の甲で拭って言う。

「だって喧嘩したら、大好きなボクシングが二度とできなくなる・・・そんなの嫌だからさ。」

俺がそういうと、初めて金髪ヤンキーは子供みたいな笑顔でほほえんで言った。

「なんかそういうの、めっちゃかっこいいな!」

そっから、俺と海渡は一緒に行動するようになった。

クラスのやつらから見たら、俺たちが仲良くしてるのはちょっと不思議な光景だったと思う。

長身の金髪ヤンキーと、チビのボクシング馬鹿がなぜか一緒につねにいる・・・とある一部の女子にはなんか色んな意味で疑われたりもした。

そして海渡は、大好きな草壁さんに喧嘩を売って、こてんぱんに言い返される度にへこんでいた。

彼なりの愛情表現だったとは思うんだけど、そう・・・どうやら彼はとても不器用な奴でイケメンな見た目とは裏腹に、ほとんど女性の扱いとか解ってない。

そういうところも面白くて、俺は海渡を常にからかっていた。
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