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茜色の空に
第15章 エピローグ
櫻井先生は、相変わらず先生を続けていて気がついたら先生ももう37歳だけど今も変わらずかっこよくて高校では大人気らしい。
奥さんとの間にお子さんも二人生まれて、男女ともに元気に育っているとはがきに書いてあった。
確かに、奥さんは髪の毛真っ白だし目は赤いし写真で見たときにびっくりしたけど、一回あって話したら儚げな印象とは裏腹に、割とさばさばした男勝りの人だったのを覚えている。
櫻井先生の家での上下関係がちょっと気になったけど、触れない事にしといた。
海渡いわく「男はだいたい女に頭があがらねぇからな」らしい。
そして差出人のない手紙が、うちの実家に届いていた。
どっかの観光地みたいな絵はがき・・・そこに小さくこう書いてあった。
「俺は無事に生きている。
会うことはないけれど、姉さんも幸せでいて。
俺は今、幸せに生きているよ」
宇佐美君だと、すぐに解った。
蘭さんはそのはがきを呼んで、声を殺して泣いていた。
拓人が不安そうに見ていると、笑顔でこう言った。
「大切なひとからのラブレターなのよ」
そう笑顔で言う彼女の表情は、とても晴れやかだった。
そして、会えないけれど私も心の中で彼の幸せを願っていた。
奥さんとの間にお子さんも二人生まれて、男女ともに元気に育っているとはがきに書いてあった。
確かに、奥さんは髪の毛真っ白だし目は赤いし写真で見たときにびっくりしたけど、一回あって話したら儚げな印象とは裏腹に、割とさばさばした男勝りの人だったのを覚えている。
櫻井先生の家での上下関係がちょっと気になったけど、触れない事にしといた。
海渡いわく「男はだいたい女に頭があがらねぇからな」らしい。
そして差出人のない手紙が、うちの実家に届いていた。
どっかの観光地みたいな絵はがき・・・そこに小さくこう書いてあった。
「俺は無事に生きている。
会うことはないけれど、姉さんも幸せでいて。
俺は今、幸せに生きているよ」
宇佐美君だと、すぐに解った。
蘭さんはそのはがきを呼んで、声を殺して泣いていた。
拓人が不安そうに見ていると、笑顔でこう言った。
「大切なひとからのラブレターなのよ」
そう笑顔で言う彼女の表情は、とても晴れやかだった。
そして、会えないけれど私も心の中で彼の幸せを願っていた。