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茜色の空に
第3章 桜草を君に
「やっぱりそうだよなぁ……」
俺は小さくつぶやいた。
やっとお試しで付き合えたのだから、彼女をデートに誘ってみた。
「デートって何をするものなのでしょうか?」
彼女に率直に聞かれると俺は固まってしまった。
確かにわかんねぇ。
俺もこいつも、付き合ったりそういうのとは今まで無縁だった。
「どっか行きたいところとかねぇのかよ!女がよくいきたがるところとか…どっかあんだろ…」
俺が頭をかきながら言うと、彼女は眼鏡を直しながら言う。
「そう言われましても…高校生の財力じゃいけるところは限られていますし、唯一いきたい所があるとすればそうですね…土手で夕陽がみたいです!」
彼女が目をキラキラさせながら言ったのは、学校から少しばかり離れた川の土手。
俺は拍子抜けしてしまった。
彼女が喜ぶのなら、どこにでも連れていきてぇしできるだけ叶えてやろうと思っていた。
だが。
彼女は全く、買い物いきたいだの映画がみたいだのそんな事は言わなかった。
近くを散歩したいとか夕陽をみにいきたいとかそんな事ばっかだった。
そして俺が好きな笑顔でいうんだ。
「あなたを見ていると、表情がコロコロ変わってそれだけで飽きないのですよ。」
一瞬、彼女も俺の事を好きなんじゃねぇかと勘違いしそうになる。
俺は小さくつぶやいた。
やっとお試しで付き合えたのだから、彼女をデートに誘ってみた。
「デートって何をするものなのでしょうか?」
彼女に率直に聞かれると俺は固まってしまった。
確かにわかんねぇ。
俺もこいつも、付き合ったりそういうのとは今まで無縁だった。
「どっか行きたいところとかねぇのかよ!女がよくいきたがるところとか…どっかあんだろ…」
俺が頭をかきながら言うと、彼女は眼鏡を直しながら言う。
「そう言われましても…高校生の財力じゃいけるところは限られていますし、唯一いきたい所があるとすればそうですね…土手で夕陽がみたいです!」
彼女が目をキラキラさせながら言ったのは、学校から少しばかり離れた川の土手。
俺は拍子抜けしてしまった。
彼女が喜ぶのなら、どこにでも連れていきてぇしできるだけ叶えてやろうと思っていた。
だが。
彼女は全く、買い物いきたいだの映画がみたいだのそんな事は言わなかった。
近くを散歩したいとか夕陽をみにいきたいとかそんな事ばっかだった。
そして俺が好きな笑顔でいうんだ。
「あなたを見ていると、表情がコロコロ変わってそれだけで飽きないのですよ。」
一瞬、彼女も俺の事を好きなんじゃねぇかと勘違いしそうになる。