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茜色の空に
第3章 桜草を君に
翌日、またよくしらねぇ女子に告白される俺。

「あー、俺そういうの興味ねぇから……」

俺は頭をかきながら気まずそうにつぶやく。

顔も名前もしらねぇ女から、好きだの付き合いたいだの言われても俺はただ気持ちわりぃだけだ。

「お願い!好きじゃなくてもいいから付き合って!だめだったら諦めるから!」

必死にすがる女が、俺があいつに言ったのと同じ事をいっているのを聞いて、かなりみじめだなとも思った。

俺も彼女にこう思われてるのか、とおもうと凹む。

彼女とはあれから学校ではほぼ話さないままだ。

俺はすがってきた女に冷たくいい放った。

「わりぃけど、好きでもない女と付き合わなきゃいけない意味がわからねぇ。あとわざわざ金髪に染めて化粧臭くて香水ぷんぷんさせる女は嫌いなんだよ。わりぃな。」

そう言ってその場を立ち去る。

しょせん、俺の見た目しかあいつはみてねぇんだろうな。

でも、それは俺も倫子に一目惚れした時点でなにもいえねぇのは解っていた。

席に戻ると、永吉にからかわれる。

「毎度毎度、よく飽きずに告白されるよな。俺なんてそんなこと言われたこともないのに。」

持ってきた漫画を読みながら、永吉が悪態をつく。

「ばーか、ただきもちわりぃだけだし興味もねぇよ。おめーが彼女欲しがるとか意外だな!」

俺がニヤニヤしながら言うと

「おまえと違って、普通に中学まで彼女とかいたよ。学校離れて別れたけどおまえみたいに硬派に付き合った事ないやつの方が珍しいんじゃないか?」
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