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茜色の空に
第4章 真夏の向日葵
「草壁さんっていつも敬語で近づきがたいって思っててなかなか話しかけられなかったけど、勇気出してよかったー」
相変わらずの爽やかな笑顔で彼は話す。
でもなぜだろう。
彼の笑顔がなぜか、薄暗いものを感じる。
むしろ少し恐怖を覚えてしまう。
理由は解らなかったけれど、私は少しだけ圭子がはやく帰ってきてくれないかなと、彼とはなしながら思っていた。
「では、私の部屋はこっちですので・・・」
そう言って自分の部屋に帰ろうとすると、腕をつかまれる。
「ねえ、もうちょっと話そうよ。草壁さん・・・」
彼の笑顔は、そこにはもうなかった。
「どういうつもりでしょうか?」
私は怯まず、彼から目をそらさず見つめる。
ここで弱気になったら、彼の思う壺な気がした。
やはり、私の嫌な予感は当たっていた。
そして言った。
「何故あなたはそこまで私の事を嫌うのでしょうか?
そんな事をした覚えはまるでないんですが。」
そう、彼の瞳の奥に宿る光は憎悪だった。
「俺が恨んでるのは、お前の父親だよ。
俺の姉がおまえの父親の不倫相手だって知ってた?」
私の予想の斜め上をいく発言に背筋が凍った。
こんな近くに、私の両親の罪を知っている人がいるなんて思いもしなかったのだ。
相変わらずの爽やかな笑顔で彼は話す。
でもなぜだろう。
彼の笑顔がなぜか、薄暗いものを感じる。
むしろ少し恐怖を覚えてしまう。
理由は解らなかったけれど、私は少しだけ圭子がはやく帰ってきてくれないかなと、彼とはなしながら思っていた。
「では、私の部屋はこっちですので・・・」
そう言って自分の部屋に帰ろうとすると、腕をつかまれる。
「ねえ、もうちょっと話そうよ。草壁さん・・・」
彼の笑顔は、そこにはもうなかった。
「どういうつもりでしょうか?」
私は怯まず、彼から目をそらさず見つめる。
ここで弱気になったら、彼の思う壺な気がした。
やはり、私の嫌な予感は当たっていた。
そして言った。
「何故あなたはそこまで私の事を嫌うのでしょうか?
そんな事をした覚えはまるでないんですが。」
そう、彼の瞳の奥に宿る光は憎悪だった。
「俺が恨んでるのは、お前の父親だよ。
俺の姉がおまえの父親の不倫相手だって知ってた?」
私の予想の斜め上をいく発言に背筋が凍った。
こんな近くに、私の両親の罪を知っている人がいるなんて思いもしなかったのだ。