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茜色の空に
第4章 真夏の向日葵
2日目は、観光地で有名な岩だらけの場所で集団行動。

個人的に、火山活動や地層に興味はあるはずなのに、なぜか心の欠片をどこかに置き忘れた感覚に囚われる。

圭子にも心配されたが、笑顔の仮面で乗りきる。

空も青く真夏のいい天気なのに、心を締め付けられるのは、きっと青い空が彼を思い出すから。

彼が視界にうつりそうになると、胸の奥が心臓をつかまれるように苦しくなるので、目を逸らす。

彼も私を見ないようにしているのは、なんとなく感じていた。

ちゃんと話すべきだ、そう思うのに今はその事からひたすら逃げたい。

そういう時に限って、厄災は降りかかってくるのは何故だろうか。

「どうしたの?草壁さん元気ないね。」

わざとらしく心配した振りで近づいてくるこの人が、心底邪魔にしか思えない。

思わず反射的に睨み付けてしまう。

「あなたに気安く話しかけられる覚えはありません。」

冷たく突き放しても、話しかけてくるあたり既にストーカー気質だと思う。
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