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第2章 青い春

「あーあ、カイト冷血女にちくられてかわいそうー！ほんとがり勉女って最低ー！」

どこからか私に対する陰口が聞こえてきた。

水瀬くんは、ヤンキーでなおかつモデルみたいにスタイルもよく、顔もきれいに整っている(喧嘩のせいなのか顔にやたら傷はあるが)。

ようは、モテるイケメンヤンキーなのだ。

よってわたしは、顔も知らない派手目な女子集団から中傷を受けているが、わたしは動じない。

ああいう陰湿な女を相手にしたら、ひたすらめんどくさいしそもそも興味もないから放置プレイ。

彼女らを一瞥し、わたしはさっさと教室に戻った。

席に座ると、後ろの席の鈴木圭子が話しかけてきた。

「リンコもよく水瀬くん相手にこわくないよね～あたしも大概気強いっていわれるけど、リンコにはかなわないわー」

彼女はわたしと相反してショートボブのスポーツ少女。

明るく元気で社交的で、こんな面倒なわたしを気にかけてくれる貴重な存在である。

「ああいうタイプは恐れるとさらに脅してくるので、こうするのがやはり一番よい対処法なのです。」

わたしがそういうと圭子は首をすくめながらいった。

「あんたはできるだけ敵に回したくないわ、リンコ様…」