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茜色の空に
第2章 青い春
「それにしても、リンコはこの学校にはあんまりいないタイプだもんねー。だってこの学校レベルでいったらそんな高くないし、ヤンキーだっているしなんでこの学校きたの?」
圭子に言われてわたしは少し動揺する。
わたしがこの学校にきた理由はただひとつ。
他人には言えない理由がたったひとつだけあるのだ。
「そ、それは家から近いからです。」
表向きにはそういう事にしている。
そう。
わざわざ高校のレベルをさげてくる理由はだいたいはヨコシマな理由なのだ。
チャイムが鳴り、教室の扉が開き私の胸は高鳴る。
そう。
この学校にわたしはある人を追いかけてきたのだ。
「さあ、授業を始める。席につけ。」
教室に響く、高くもなく低くもないけど心地よい素敵な声。
黒髪で長身の整った完璧な男性、数学教師の櫻井政輝が私の憧れのひとだ。
もちろん、片想いだし相手にされるはずもない。
彼にとって、私は近所にいた家庭教師をした生徒のひとりに過ぎないし、この学校にきたときは少し驚いた程度だった。
それでも私は、彼の授業を受けて彼をみていられれるだけで幸せ。
毎日がそれだけで幸せ。
その恋は、高校三年間続くはず…だった。
圭子に言われてわたしは少し動揺する。
わたしがこの学校にきた理由はただひとつ。
他人には言えない理由がたったひとつだけあるのだ。
「そ、それは家から近いからです。」
表向きにはそういう事にしている。
そう。
わざわざ高校のレベルをさげてくる理由はだいたいはヨコシマな理由なのだ。
チャイムが鳴り、教室の扉が開き私の胸は高鳴る。
そう。
この学校にわたしはある人を追いかけてきたのだ。
「さあ、授業を始める。席につけ。」
教室に響く、高くもなく低くもないけど心地よい素敵な声。
黒髪で長身の整った完璧な男性、数学教師の櫻井政輝が私の憧れのひとだ。
もちろん、片想いだし相手にされるはずもない。
彼にとって、私は近所にいた家庭教師をした生徒のひとりに過ぎないし、この学校にきたときは少し驚いた程度だった。
それでも私は、彼の授業を受けて彼をみていられれるだけで幸せ。
毎日がそれだけで幸せ。
その恋は、高校三年間続くはず…だった。