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茜色の空に
第2章 青い春
彼の唇の端には血がにじみ、顔は腫れ上がっていたけれど、不謹慎にも彼の茜色に染まった殴られたであろう横顔がとても綺麗にみえた。
彼は私を睨み付けて言う。
「なにジロジロみてるんだよ、てめぇ!」
私は弱り果てていたのかもしれない。
自分でも気づかなかった。
地面に一粒、水滴が落ちるのを感じた。
その水滴がだんだんと間隔が短くなっていき、私は自分の瞳から涙が流れているのにきづいた。
水瀬くんは明らかにうろたえていた。
「ば、ばか!泣くんじゃねぇよ!いつものお前らしく噛みついてみろよ!」
涙が止まらず、わたしは水瀬くんの隣のベンチに腰をおろし泣く。
わたしは、彼が煩わしくなっててっきり立ち上がってさっていくものかと思っていた。
でも、彼は私が泣き止むまで隣にいてくれたのだ。
「どうして、いつも煩わしいと思っている私が泣き止むまで帰らずいてくれたのですか?」
そう尋ねると、彼は少し照れた表情をし頭をかきながら言った。
「だってよ、泣き止んだときひとりだと寂しくなんだろ?誰でもいいから隣にいてほしいときあるから、それでなんとなくその…」
思わず目をそらして言葉につまる彼から、私はとても優しさと暖かみを感じた。
彼は私を睨み付けて言う。
「なにジロジロみてるんだよ、てめぇ!」
私は弱り果てていたのかもしれない。
自分でも気づかなかった。
地面に一粒、水滴が落ちるのを感じた。
その水滴がだんだんと間隔が短くなっていき、私は自分の瞳から涙が流れているのにきづいた。
水瀬くんは明らかにうろたえていた。
「ば、ばか!泣くんじゃねぇよ!いつものお前らしく噛みついてみろよ!」
涙が止まらず、わたしは水瀬くんの隣のベンチに腰をおろし泣く。
わたしは、彼が煩わしくなっててっきり立ち上がってさっていくものかと思っていた。
でも、彼は私が泣き止むまで隣にいてくれたのだ。
「どうして、いつも煩わしいと思っている私が泣き止むまで帰らずいてくれたのですか?」
そう尋ねると、彼は少し照れた表情をし頭をかきながら言った。
「だってよ、泣き止んだときひとりだと寂しくなんだろ?誰でもいいから隣にいてほしいときあるから、それでなんとなくその…」
思わず目をそらして言葉につまる彼から、私はとても優しさと暖かみを感じた。