この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
令嬢は元暗殺者に恋をする
第15章 星夜の語り
 シンの問いかけに、カイは顔を歪め即座に切り返す。が、すぐに挑戦的な眼差しをこちらに向けてにっと笑った。

「それとも、あいつに会ってくればいいのか?」

「いや、いい!」

 シンは慌てて手を振った。

 会えば会ったで、ただでは済まないことはわかりきっている。
 これ以上、血なまぐさいことも勘弁だ。

「悪いが俺は当分、裏街には戻れそうにもない。しばらくおまえに任せた」

 けれど、カイは無言だ。

「おまえの他に頼める奴はいないだろ? 頼りにしてるぜ、カイ」

「わかった。それにしても……」

 まったく、おまえほどの男が何やってんだ、と小声で呟き、カイはふいっとそっぽを向く。

 裏街の頭であるシンに頼りにしていると言われ、どうやら照れているらしい。が、すぐに真っ直ぐな目でこちらを見上げる。

「で、しばらくというのはいつまでだ?」

 うっ、とシンは言葉をつまらせた。
 おそらくこの調子だと、すぐにあの少女から解放されるとも思えない。

 二日、三日?
 それとも一週間?
 それ以上?

 まったく検討もつかなかった。

「それはだな、まあ、あれだ……」

「シンおまえ、女難の相が出ている」

「え! まじか? どうりで最近ついてないと……」

「冗談だ」

 シンははあ、と大きな息をもらす。

「勘弁してくれ……おまえがそれを言うと、洒落にならねえことくらい自分でわかってるだろ?」

「とにかく、さっさと面倒ごとを片付けて戻って来い」

「わかってるよ」

 そこへ。

「はいるわよ」

 突然、サラの声がしたかと思うと、こちらの都合もかまわず、扉を開けするりと部屋へすべり込んできた。
/835ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ