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令嬢は元暗殺者に恋をする
第15章 星夜の語り
「無数の星が折り重なって、迫力のある眺めを作り出す」
「あなたがそんなことを言うなんて、すごく意外」
サラも窓の縁に頬杖をつき、再び夜空を見上げた。
シンはベッドの脇に備えつけられた卓の上の蠟燭に、そっと息を吹きかけた。
途端、部屋に闇の幕が落ちる。
原始のままの暗夜に眺める星空は、いいようもない荘厳さがあり、それと同時に、夜空に吸い込まれていくような怖ろしさにも似た感覚を抱いた。
「ねえ、一年に一度だけ、恋人同士が出会うことができる星があるって聞くけど、どれがそうなのか知っている?」
ああ、とシンはうなずき夜空の一点を指さした。
「天河を挟んで東岸、明るい光を放つ星があるだろう? あれが〝ペレイスの乙女〟それに対をなして星河を越えた反対側の岸、三角形を作っている星の塊が〝アルタスの騎士〟あの二つの星がそうだ」
「へえ、あれがそうなのね」
「しかし、あの二つの星は言い伝えとは違って、本当は一生出会うことはできない」
何故? と、サラは首を傾げて聞き返す。
「あなたがそんなことを言うなんて、すごく意外」
サラも窓の縁に頬杖をつき、再び夜空を見上げた。
シンはベッドの脇に備えつけられた卓の上の蠟燭に、そっと息を吹きかけた。
途端、部屋に闇の幕が落ちる。
原始のままの暗夜に眺める星空は、いいようもない荘厳さがあり、それと同時に、夜空に吸い込まれていくような怖ろしさにも似た感覚を抱いた。
「ねえ、一年に一度だけ、恋人同士が出会うことができる星があるって聞くけど、どれがそうなのか知っている?」
ああ、とシンはうなずき夜空の一点を指さした。
「天河を挟んで東岸、明るい光を放つ星があるだろう? あれが〝ペレイスの乙女〟それに対をなして星河を越えた反対側の岸、三角形を作っている星の塊が〝アルタスの騎士〟あの二つの星がそうだ」
「へえ、あれがそうなのね」
「しかし、あの二つの星は言い伝えとは違って、本当は一生出会うことはできない」
何故? と、サラは首を傾げて聞き返す。

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