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令嬢は元暗殺者に恋をする
第15章 星夜の語り
「ペレイスの乙女が動けば、アルタスの騎士も動く、二つの星座が重なることは決してあり得ない。だけど、この二つの星は、星空でももっとも面白い動きを見せるんだ。たとえば、ペレイスの乙女が東の空から姿を現すのに対し、アルタスの騎士がその姿をみせるのは数刻たってのこと。ところが、アルタスの騎士が南中を過ぎる頃から、お互いに見える方角は違っても、地平の高さを同じくらいに保ったまま西空低くまで、仲良く並んで輝いている」

「つまり、離れていても心は一緒てことね。じゃあ、あの一番輝いてる星は?」

「あれは天白星(てんぱくせい)。天白星にまつわる星の物語を知ってるか?」

「星の物語? 素敵! あなた知っているの?」

「聞きたい?」

 サラは瞳を輝かせ、大きくうなずいた。
 シンはもう一度夜の空を見上げる。

 天頂に一際明るい光を放つ星は天白星。
 その星が今日はやけに明るいと思うのは、気のせいであろうか。
 天白星にまつわる星の物語は、やりきれないほどに悲しく切ない。

「叶わぬ恋の運命(さだめ)と知りながら、たったひとりの女性を愛し続け、その女性のために命をなげうった男の物語。そんな彼の純粋さとひたむきさに心を打たれた天帝が、男を天の星へと導いた。夜空を彩る星々の中でも、鮮やかな光を放っているのは、己の存在に気づいて欲しいという訴えか、あるいは願望か」

 届かぬ想い。
 叶わぬ恋。
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