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令嬢は元暗殺者に恋をする
第27章 勝負の行方
「あと一押しって感じかな」
シンも手にしていた酒杯を一気にあおる。
空になった酒杯をテーブルに置き、不敵な笑みを口許に刻みハルを見据えた。
その目には挑発的、挑戦的な光が揺れている。
ハルはあからさまに眉根を寄せ、不機嫌そうな顔をする。
「あれ、どうした? 険しい顔して。もしかして……」
薄く笑ったシンが上目遣いにハルの目をのぞき込む。
「妬いてるとか?」
「誰が。それに、別におまえが誰と何をしようと……」
「俺、サラとキスした」
突然、ハルは酒盃をテーブルに叩きつけた。が、その瞬間、こめかみのあたりを手で押さえ苦しそうに顔を歪める。と、同時に回りの客たちがいっせいに椅子から腰を浮かせた。
心なしか青ざめた顔のハルを見つめ、シンはにやりと笑った。
そろそろ限界か。
こうなったら徹底的に潰してやる。
さっさと負けを認めちまえ。
端整な顔を苦しげにゆがめ眉をひそめるハルの顔は何やら艶っぽいものがあった。
そんなハルの表情にごくりと生唾を飲み込み見惹れていた客たちであったが、確かに誰かが止めに入らなければまずい状態であった。
とうとう、客たちがぞろぞろと二人の回りに集まりだした。
シンも手にしていた酒杯を一気にあおる。
空になった酒杯をテーブルに置き、不敵な笑みを口許に刻みハルを見据えた。
その目には挑発的、挑戦的な光が揺れている。
ハルはあからさまに眉根を寄せ、不機嫌そうな顔をする。
「あれ、どうした? 険しい顔して。もしかして……」
薄く笑ったシンが上目遣いにハルの目をのぞき込む。
「妬いてるとか?」
「誰が。それに、別におまえが誰と何をしようと……」
「俺、サラとキスした」
突然、ハルは酒盃をテーブルに叩きつけた。が、その瞬間、こめかみのあたりを手で押さえ苦しそうに顔を歪める。と、同時に回りの客たちがいっせいに椅子から腰を浮かせた。
心なしか青ざめた顔のハルを見つめ、シンはにやりと笑った。
そろそろ限界か。
こうなったら徹底的に潰してやる。
さっさと負けを認めちまえ。
端整な顔を苦しげにゆがめ眉をひそめるハルの顔は何やら艶っぽいものがあった。
そんなハルの表情にごくりと生唾を飲み込み見惹れていた客たちであったが、確かに誰かが止めに入らなければまずい状態であった。
とうとう、客たちがぞろぞろと二人の回りに集まりだした。

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