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令嬢は元暗殺者に恋をする
第35章 遠い地、レザン・パリュー
「それでね、私もつい大声だしちゃったの。だって、先生ハルに会いたいって、しつこいんだもの」
「ふーん。で、俺が人見知りをするって」
「他にいいわけが思いつかなかったから。っていうか、どうして今日もお勉強なの?」
サラは頬を膨らませた。
「宿題終わったって、子どもみたいな嘘ついたのは誰だ?」
「だって、ハルと過ごす時間を宿題で終わらせるなんて」
「文句言ってる暇があったら早くやりなよ。ああ、そうだ。後十分で問題解けなかったら俺、帰る」
「ああ! 待ってお願いだから意地悪言わないで。私、頑張るから」
と、文机の横に並んで座っているハルに宿題を教わりながら、サラは必死に問題を解いていた。
「でも、先生とハルを会わせるなんて考えるだけでも恐ろしいわ。だって絶対、ハルのことだから先生に教えるのへたくそ、とかって言い出しそうだもの」
「俺ならこう言ってやるな。五、六歳程度から教え直した方がいいんじゃないのかってね」
「五、六歳って……いくらなんでもあんまりだわ。言い過ぎよ。私そこまでばかではないもの。うーん、できた」
文机に頬杖をついたまま、見せてと手を差し出してきたハルに、サラは宿題の用紙を手渡した。
受け取った用紙をハルはさっと眺めサラに返す。
「ふーん。で、俺が人見知りをするって」
「他にいいわけが思いつかなかったから。っていうか、どうして今日もお勉強なの?」
サラは頬を膨らませた。
「宿題終わったって、子どもみたいな嘘ついたのは誰だ?」
「だって、ハルと過ごす時間を宿題で終わらせるなんて」
「文句言ってる暇があったら早くやりなよ。ああ、そうだ。後十分で問題解けなかったら俺、帰る」
「ああ! 待ってお願いだから意地悪言わないで。私、頑張るから」
と、文机の横に並んで座っているハルに宿題を教わりながら、サラは必死に問題を解いていた。
「でも、先生とハルを会わせるなんて考えるだけでも恐ろしいわ。だって絶対、ハルのことだから先生に教えるのへたくそ、とかって言い出しそうだもの」
「俺ならこう言ってやるな。五、六歳程度から教え直した方がいいんじゃないのかってね」
「五、六歳って……いくらなんでもあんまりだわ。言い過ぎよ。私そこまでばかではないもの。うーん、できた」
文机に頬杖をついたまま、見せてと手を差し出してきたハルに、サラは宿題の用紙を手渡した。
受け取った用紙をハルはさっと眺めサラに返す。

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