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令嬢は元暗殺者に恋をする
第35章 遠い地、レザン・パリュー
「正解。間違えずに解けるようになったね。時間かかるけど」
「これもハルのおかげ。少しはお勉強も楽しくなってきたかなって感じ」
「よく言う」
「ほんとうよ。それに、ハルって先生みたい」
サラはペンを置き、うーんと背伸びをする。
「俺はあんたの家庭教師じゃないんだけど」
「うう……そうよね。ほんうとにごめんなさい。せっかく会いに来てくれているのに、どうしてこんな展開になってしまったのかしら」
「それは、こっちが聞きたいね」
「ごめんなさい……」
「別にいいけど」
肩をすくめてハルは椅子から立ち上がり、月明かりの落ちるバルコニーへと歩み寄ると、そこに片膝をたてて腰をおろした。
そんなハルの姿をサラは見つめた。
「……あのね、アルガリタの学問所はね、入学試験はとっても難しいらしいけれど、アルガリタ人ではなくても、誰でも合格すれば入学できるの」
ゆっくりとハルがこちらを振り返る。
「もしかしてハルは学問所に行ったことある……?」
「何故、そんなことを聞く?」
「えっと……ハルは頭がいいから、もしかしたらと思っただけで、別に特に深い意味はないの」
「これもハルのおかげ。少しはお勉強も楽しくなってきたかなって感じ」
「よく言う」
「ほんとうよ。それに、ハルって先生みたい」
サラはペンを置き、うーんと背伸びをする。
「俺はあんたの家庭教師じゃないんだけど」
「うう……そうよね。ほんうとにごめんなさい。せっかく会いに来てくれているのに、どうしてこんな展開になってしまったのかしら」
「それは、こっちが聞きたいね」
「ごめんなさい……」
「別にいいけど」
肩をすくめてハルは椅子から立ち上がり、月明かりの落ちるバルコニーへと歩み寄ると、そこに片膝をたてて腰をおろした。
そんなハルの姿をサラは見つめた。
「……あのね、アルガリタの学問所はね、入学試験はとっても難しいらしいけれど、アルガリタ人ではなくても、誰でも合格すれば入学できるの」
ゆっくりとハルがこちらを振り返る。
「もしかしてハルは学問所に行ったことある……?」
「何故、そんなことを聞く?」
「えっと……ハルは頭がいいから、もしかしたらと思っただけで、別に特に深い意味はないの」

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