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令嬢は元暗殺者に恋をする
第36章 知りたい
 もし私が、先生から三年前の学問所で起きた事件のことを聞いたと言ってしまったら、先生は殺されてしまうかもしれない。

 殺される?
 殺されるって誰に殺されるというの。
 ハルに?
 もしかして、私も殺されてしまうの。

「どうしてって……特に意味はないってさっき言ったわ」

 ハルの冷えた眼差しに射貫かれ、背筋に冷たいものが這い、顔が引きつりそうになった。
 まるで心の中をのぞき込まれているようで怖かった。

 慌てて特別意味はないと言いつくろったつもりだが、もしかしたら、自分は触れてはいけないことに触れてしまったのかもしれない。
 声に怯えがでないよう気をつけたつもりなのに、それでも隠し通すことはできなかった。

 自分でも発した声の響きは情けないくらい震えている。
 先生にあんなこと聞かなければよかったと、ほんの少し後悔しているところも正直あった。

「俺に嘘をつくのは難しいよ」

「嘘なんか……」

「何か聞いたんだな?」

 ハルの冷たい口調にサラは身を震わせる。

「私……」

「誰から聞いた?」

 言えない。
 先生のことは絶対に言えない。
 だけど、間違いなく私が誰から聞いたかなどハルはすでにわかっているはず。
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