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令嬢は元暗殺者に恋をする
第38章 レザンの暗殺者
「二度とあんたに触れられないように、今すぐあいつの両腕を斬り落としにいってやる」

 サラは顔を引きつらせた。

 たぶん冗談で言ってるのだと思うけど。
 こういうことを平然と言っちゃうところはやっぱり怖いかも。

「あのね、冗談でも」

「冗談で言ったつもりはない。本気だ」

「ハル……」

 どうしてそんなことを言うの?
 サラは困ったように眉を寄せた。

「俺を追ってあんたが裏街にやってきた時、あいつに、あんたに対して変な気を起こすなと、言ってやった……あいつがあんたに心を傾けるだろうことは最初から予想はついた。そして、その通りになった」

 それが気に入らない、と語気を弱めて、ふいっと、横を向いてしまったハルの顔を見てサラは目を丸くする。
 たった今、シンの腕を斬り落とすなど恐ろしいことを言っていたのに。
 ハルの態度がまるで拗ねてしまった子どものようだったから。

 うそ! ハルがそんな顔をするなんて。妬いてくれているの?
 どうしよう、胸がきゅんとしてしまったわ。
 何か、か、か……。

「かわ……」

「何?」

 かわいいと言いかけハルに睨まれ慌てて口をつぐむ。

「えっと……かわらないから。私の気持ちは一生かわらない」

 少し前まで、私にすごく冷たかったのに。それどころか、私のことを好きかどうかもわからないって言っていたのに。

「シンにはいろいろよくしてもらったし、お友達として好きよ。誤解しないでね、お友達としてだからね。それ以上の感情はないわ。ほんとよ」

 ね、わかってくれる? と目で訴えるサラの真意を確かめるようにじっとハルは見つめてくる。

「俺、嫉妬深いし、独占欲が強い」

「知ってる。私も同じ」

「俺の思いがあんたとを縛りつけてしまう」

「私はハルだけのものよ。もし、私のことを疑うなら、今ここでハルの好きにしてもいい」

「いやだ」

「いやなの?」

「大切にしたい」

 ハルの思いに泣きたくなった。
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