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令嬢は元暗殺者に恋をする
第40章 しるし
なら、いつ? と言いかけてサラは口をつぐんだ。
確かに、ここで突然自分がいなくなってしまっては、お父様やお母様が驚いてしまう。
でもねハル、私にはあまり時間がないの。
もうすぐ結婚させられてしまうから。
あの男と。
勝手に決められた婚約者の顔を思い浮かべた途端、サラの顔に嫌悪なものが過ぎった。
婚約者がいることを、どうしてもハルには言えなかった。けれど、もしかしたらハルは知っているのかもしれない。おそらく、シンから聞かされて。
「明日も来るよ」
「うん」
「心配するな。あんたを誰にも渡さないと言っただろう?」
だから、そんな顔をするなとハルの手が優しく頭をなでてくれる。
「ハル、あのね、明日は私授業もないし自由な時間がたくさんあるの。お昼頃、お庭で待ってる」
「庭? あんたの庭広すぎて迷う」
「お屋敷の東側。薔薇園で待ってる」
来てくれる? と首を傾げて問いかけるサラに、ハルはわかったと答えるかわりに微笑んだ。
それでも、離れるのがいやというように、サラはハルの腕を離さない。
確かに、ここで突然自分がいなくなってしまっては、お父様やお母様が驚いてしまう。
でもねハル、私にはあまり時間がないの。
もうすぐ結婚させられてしまうから。
あの男と。
勝手に決められた婚約者の顔を思い浮かべた途端、サラの顔に嫌悪なものが過ぎった。
婚約者がいることを、どうしてもハルには言えなかった。けれど、もしかしたらハルは知っているのかもしれない。おそらく、シンから聞かされて。
「明日も来るよ」
「うん」
「心配するな。あんたを誰にも渡さないと言っただろう?」
だから、そんな顔をするなとハルの手が優しく頭をなでてくれる。
「ハル、あのね、明日は私授業もないし自由な時間がたくさんあるの。お昼頃、お庭で待ってる」
「庭? あんたの庭広すぎて迷う」
「お屋敷の東側。薔薇園で待ってる」
来てくれる? と首を傾げて問いかけるサラに、ハルはわかったと答えるかわりに微笑んだ。
それでも、離れるのがいやというように、サラはハルの腕を離さない。

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