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令嬢は元暗殺者に恋をする
第41章 名前を呼んで
「サラ様、どちらへ行かれるのですか?」

 侍女たちに呼び止められ、サラは足をとめて振り返った。

「とてもお天気がいいみたいだし、お庭でのんびり本でも読もうかと思ったの」

「でしたら、私たちもぜひご一緒させて……」

 目を離したすきに勝手にどこかに行ってしまって、後で探したり、あれこれ面倒なことになってはかなわないというのが侍女たちの本音である。

「い、いいの。ひとりで考えたいこともあるし」

 サラはにっこりと侍女たちに微笑みを浮かべ、次の瞬間、さっと身をひるがえしてその場から逃げるように走り去ってしまった。

「サラ様お待ち……を、って……」

「行ってしまったわ」

「それにしても、本を読むですって? サラ様の手に本なんかなかったじゃない」

「よしましょう。詮索はするのは……」

 追いかけることをやめ、そうね、と侍女たちはため息混じりにこぼし、すっかり遠くなってしまったサラの背中を見送るのであった。
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