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令嬢は元暗殺者に恋をする
第41章 名前を呼んで
 え? ハルが顔を赤らめるなんて……こんな顔をするハルなんて初めて見たわ。
 ほんとうに恥ずかしいのね。

 思わず手を伸ばし、ハルの柔らかそうな髪に触れそっとなでる。
 手を振り払われることも、嫌がられることはなかった。

 最初に出会った頃のとげとげしさも、近寄りがたさもだいぶなくなって、こうして見るとどこにでもいる普通の少年にしか見えない。

 だけど、ハルはレザンの元暗殺者。
 その手でたくさんの人を殺してきたとは信じられなかった。

 でも、さすがにこのくらいにしてあげないと、ハルがかわいそうかもね。
 反撃されたら怖いし。

「……わかったわ。あきらめるわ」

 と、サラは頬をふくらませた。その瞬間ハルが口の端を持ち上げふっと笑ったことに気づく。

 も、もしかして恥ずかしそうに顔を赤らめたのも、困ったように横を向いてしまったのも演技なの!

 サラは、はあ、とため息をつく。
 そもそも、ハルを困らせてやりたいと思ったのが間違いであった。
 ハルの反応があまりにも可愛くて、ついつい悪戯をしてしまったが、相手は自分よりも一枚も二枚も上手だったことを忘れていた。

 これはもう自然に名前を呼んでくれるのを待つしかないってことね。
 もうそれでいいわ。
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