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令嬢は元暗殺者に恋をする
第46章 遠出、そして、突然の雨
「ハルは私とこうして一緒にいない時は何をしているの?」

 前々から気になっていたことであった。
 ちゃんと眠っているのかとか、食事はきちんととっているのかとか……。

「最近は本を読んでいることが多いかな」

 本? ハルが本を読むの?
 何かそういう感じでもないような、あるような……。

「どんな本を読むの?」

「ほんとに、さっきから質問攻めだね」

「だって、ハルのことならどんなことでも知りたいもの。それで、どんな本を読むの? とても興味があるわ」

「本なら何でも」

「……本はどこで読むの?」

 ハルは苦笑する。

「家でだけど」

「えっと……ハルって家あるの?」

 これもずっと前から疑問に思っていたことであった。
 ハルはいつも裏街で特に何をするわけでもなく、ふらふらしているのを見かけると、シンが言っていたし、一度はとんでもない場面を見てしまったし。
 もしかしたら、裏街のどこかで寝泊まりしているのかなと思ったりしていたんだけど……。

「あるよ。あまり帰っていなかったけどね」

 途端、サラはすっと目を細めてハルを見据えた。

「あまり帰ってないって、それってどういう意味?」

「やっぱり、そこひっかかった?」

「おもいっきりひっかかったわ! じゃあ、今まで家に帰らないでどこで寝ていたわけ?」

「さあ」

「さあって何?」

「聞きたいの?」

「そ、それは……」

 やっぱり女の人のところ、よね。
 きっとそうよね。

 聞きたいけど、聞いてしまったらそれはそれで落ち込んでしまうかも……と、サラはもごもごと口ごもる。

「そんなに知りたいのなら、教えてあげようか」

 不意にハルが身を乗り出し顔を近づけてきた。
 唇が耳元に寄せられる。

「ハル! あ、あのね……」
 
 ついつい詮索するようなことを言ってしまったけど、それは、ただ、ちょっと気になってしまったというだけで、私と出会う以前のハルの女性関係のことを今さらどうこういって咎めるつもりはないし、今は私以外の人とは誰ともつき合っていないと言ってくれたハルを疑うつもりはまったくない。
 だから……。
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