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令嬢は元暗殺者に恋をする
第5章 行かないで ※
「いいよ。俺のことを知りたいのなら教えてやる」

 ハルの指先が、サラのあごにかけられた。

「かわりに、俺を好きだという、あんたの心を見せて」

 サラの耳元に唇を寄せ甘い囁きを落とす。
 あごに指先を添えたまま、ハルは唇を近づけていった。

「抱かせて」

 半分伏せたまぶたの奥から、藍色の瞳が妖しい光をおびて揺れる。
 あとわずかのところで唇が触れ合うその刹那、サラは顔をそらしてかわした。

「からかうなんてひどい……」

 抵抗をみせたサラの声の響きは頼りない。

 ハルは薄く笑い、そらしたサラの顔を正面へと向け、もう一度斜めに顔を傾け、微かに震える薄紅色の唇に自分の唇をゆっくりと重ねた。

 いっこうに離れない唇に焦りを生じて身動ぐが、相手の強い力に抱きすくめられ、逃げることはかなわなかった。

 目を堅くつむりハルの両腕にしがみつく。
 やがて唇を離したハルの胸にサラは力が抜けたようにとんと、頭を寄り添えた。
 艶やかに濡れたサラの唇から、甘くせつない吐息がこぼれ落ちる。
 ハルの唇が触れるか触れないか程度に、サラの細い首筋に寄せられた。

「これでわかったか? からかってなどいないってことを」

 首筋に口づけられたまま、甘い低音で囁かれ、背筋にぞくりとした震えが走った。

「俺、面と向かって女からそういうふうに好きだって言われたことあまりないんだ」

「そんなのうそ……言い寄ってくる女の人いっぱいいるくせに……」

「ほんとうだよ。だから、ますますあんたに興味を持った。抱いてみたい」

「ハルは、たくさん女の人……だ、抱いてきたんでしょう? 私なんか相手にしても……」

「俺の経験人数を知りたいの? 聞かない方がいいよ。あんた、卒倒するかも」

 つまり、女など抱き慣れているということ。
 それも、相当な数を。

 さらに、ハルの唇が首筋から肩口へとゆっくりと落ち、サラの胸元、衣服の飾り紐を唇にくわえた。
 瞳に悪戯げな翳を揺らし、ハルは上目遣いでサラを見上げる。
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