この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
令嬢は元暗殺者に恋をする
第59章 深い闇へ、落ちていく
「いったい、誰が……っ!」

 ハルは答えることができなかった。

 まさか、婚約者によってこんな酷い暴行を受けたなど、サラの世間体を考えれば、たとえ、彼女が信頼を寄せているこの青年でも言えなかった。

「女の子の顔を身体を、こんなになるまで……」

 怒りをみなぎらせていたテオの目が、今度は悲しみの色でサラを見つめ、抱え直すようにして小さなその身体を抱きしめた。
 ハルはわずかに眉を寄せ、静かに二人から視線を外した。

 サラに対する特別な感情はテオにはないとわかっていても、それでも、他の誰かの腕に大切な人が抱かれるのを見るのは、何とも複雑な気持ちであった。

「誰がっ!」

 声を荒げかけたテオははっと我に返る。今はそんなことを言っている場合ではないことに気づいたようだ。

「とにかく、早く」

 中へと、テオは身体を傾け入り口を開けて促す。が、しかし、ハルはいやと首を振り、一度だけサラに目をやると、それ以上は何も言わず青年に背を向けた。
/835ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ