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令嬢は元暗殺者に恋をする
第61章 報復 -2-
 暗殺組織。

 まさか、レザンのか……。

「はは、どこの暗殺組織を雇ったか知りたいかね?」

 指先が冷たくなっていく。

 ここにきて、まさかレザンの暗殺者たちと殺(や)り合うことになるというのか。
 場合によってはかなりの苦戦を強いられることになる。

 いや、相手によっては、自分もただでは済まないことも。
 それどころか、自分がこうして生きていることもばれてしまう。
 それだけではない。

 すでにサラを屋敷から連れ出したと安心することはできない。
 何故なら、どこに逃げてもどこに隠れても、レザンの暗殺者は絶対に標的を逃さない。

 受けた依頼は何があっても、どんなことをしてでもやり遂げる。
 人間のやることだ。完璧などあり得ない、失敗だってあるだろうという言葉はレザンの暗殺者に限ってない。
 絶対にだ。

 そのことは自分がよく知っている。
 自分もそうであったから。
 もし、依頼を受け、やって来たのがレイだったらどうするか。
 もっとも自分が恐れているレイが目の前に現れたら……。

 決してあり得ないことではない。

 あるいは、自分が生きてサラとのかかわりを持っていることをすでに知られているのなら、組織を抜けた自分に制裁の意味も含めて、わざとレイを差し向けることだってあり得る。

 組織に連れてこられ、幼い頃から自分に剣術や、組織で生き抜くためのあらゆる術(すべ)を教え込んでくれた男。

 そのレイが現れたら、間違いなく自分は殺されてしまう。
 戦ったところで絶対に勝ち目はない。
 勝てるかも知れないというわずかな望みもない。

 絶望に叩き落とされるのは確実に。
 自分の方だ。

 俺ではレイを倒すことはできない。
 しかし、そうなったらサラはどうなってしまう……。
 捕らえられ、この男に引き渡されてしまう。
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