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令嬢は元暗殺者に恋をする
第64章 報復 -5-
「ますます、貴様を見逃すわけにはいかなくなった」
「見逃すわけにはいかない?」
またしてもファルクはどういう意味だ? と訝しげに首を傾げる。
が、そのことについて特に気にとめたふうでもなく、気を取り直し再び説得を続けようと口を開く。
とにかく、今は自分に危害を加えようとする、目の前の危険人物を手懐けることだけが目的だというように。
「悪い話ではないだろう? 庶民のおまえがのし上がる好機をこの私が与えてやるのだ。さらに、おまえを女王陛下に引き合わせれば、私の好感度も信頼も一気に跳ね上がる。おまえも私も、いいことずくめというわけだ。だから、私の元へ来い。おまえにいい思いをさせてやる。おまえが口にしたこともない豪華な食事も、高級な酒も飲ませてやろう。きれいな女もあてがってやる。極上の女だ。おまえはどんな女が好みか? 胸のでかい女か? それとも、床技の達者な女か? そういう女はたくさん知っている。私の好みでもあるからね。私のお気に入りの女をおまえに何人か回してやろう」
自分の抱いた女をよこすというのか、気色悪いにもほどがある。
おまけに、聞きたくもないこの男の性癖まで聞かされ、心底気分が悪い。
不愉快だ。
「あっという間に気持ちよくさせてもらえるぞ。女に気を遣う面倒も必要もない。女の方が勝手にいろいろしてくれるのだ。思う存分奉仕してもらえる。つくしてもらえるぞ。気に入った女がいれば、好きなだけおまえにくれてやる。抱きたい放題だ」
黙っていればいつまでも喋りかねない様子だ。
そのお喋りが自身の身を危うくさせているとも知らず。
だが、おかげで思いもよらなかった情報も手に入れることができたのは、好都合ととらえるべきだろう。
報復のためにこの男の元へとやって来たが、まさか、ここでイザーラに繋がりのあるやからを見つけ出すことができるとは思いもしなかった。
この男は偽りの女王の犬。
もっとも、どうしようもない駄犬だが。
「見逃すわけにはいかない?」
またしてもファルクはどういう意味だ? と訝しげに首を傾げる。
が、そのことについて特に気にとめたふうでもなく、気を取り直し再び説得を続けようと口を開く。
とにかく、今は自分に危害を加えようとする、目の前の危険人物を手懐けることだけが目的だというように。
「悪い話ではないだろう? 庶民のおまえがのし上がる好機をこの私が与えてやるのだ。さらに、おまえを女王陛下に引き合わせれば、私の好感度も信頼も一気に跳ね上がる。おまえも私も、いいことずくめというわけだ。だから、私の元へ来い。おまえにいい思いをさせてやる。おまえが口にしたこともない豪華な食事も、高級な酒も飲ませてやろう。きれいな女もあてがってやる。極上の女だ。おまえはどんな女が好みか? 胸のでかい女か? それとも、床技の達者な女か? そういう女はたくさん知っている。私の好みでもあるからね。私のお気に入りの女をおまえに何人か回してやろう」
自分の抱いた女をよこすというのか、気色悪いにもほどがある。
おまけに、聞きたくもないこの男の性癖まで聞かされ、心底気分が悪い。
不愉快だ。
「あっという間に気持ちよくさせてもらえるぞ。女に気を遣う面倒も必要もない。女の方が勝手にいろいろしてくれるのだ。思う存分奉仕してもらえる。つくしてもらえるぞ。気に入った女がいれば、好きなだけおまえにくれてやる。抱きたい放題だ」
黙っていればいつまでも喋りかねない様子だ。
そのお喋りが自身の身を危うくさせているとも知らず。
だが、おかげで思いもよらなかった情報も手に入れることができたのは、好都合ととらえるべきだろう。
報復のためにこの男の元へとやって来たが、まさか、ここでイザーラに繋がりのあるやからを見つけ出すことができるとは思いもしなかった。
この男は偽りの女王の犬。
もっとも、どうしようもない駄犬だが。

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