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令嬢は元暗殺者に恋をする
第1章 プロローグ ※
 うっすらと目を開けると、間近でこちらを見下ろすハルの妖艶な顔。何一つ反応を見逃さないとばかりに射る眼差し。
 欲情をそそる婬猥な腰の動きは途切れることなくサラを快楽の高みと底の交互に導き、恥じらって声を押し殺そうとするサラの最後の理性を崩していく。

「あ……い、いぃっ……あぁっ……ハル……やっ」

 とうとう、こらえきれずにサラは声を発する。同時に、ハルの動きが徐々に速まっていく。
 サラは弓なりに背を反らして喘いだ。

 加速していくハルの動きに、サラは歓喜の声をもらして首を振る。力強く律動するハルの存在をその体内に刻みながら、やがて迎え来る絶頂の波に身を委ねる。

「んっ……! ぁあっ……あっ。ハル……だめ。い……」

「イきそう? イっていいよ。何度もサラを愛してあげる。サラが満足するまで何度でも応えてあげる」

 身体の芯が蕩けてしまいそうなほどの快感がきゅっと下腹部から走る。
 昨夜だって何回いかされたかわからないのに、それでもなおハルによって与えられる快楽を身体が欲し貪ろうとしている。

「いや! ……いっちゃ……うっ」

 目指す高みに連れて行かれ、ハルにきゅっとしがみつき達したことを身体で訴える。
 ふと、途切れそうになる意識の中で初めてハルに抱かれたときの記憶が過ぎった。

 最初は貫かれる痛みに悲鳴をあげ、涙を流すだけだった。やがてハルに抱かれていくうちに痛みが甘い快楽にかわり、絶頂に達することを教えこまれ、ハルの性技に身も心も支配され虜にされてしまった。

 ハルの腕の中でサラは目に涙をためながら小刻みに身体を震わせた。
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