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第1章 プロローグ　※

「サラ？」

　動きを止めたハルに、サラはやめないでと首を振る。首を振った瞬間、目の縁にたまった涙の粒がこぼれ落ち頬を濡らした。

「いや……」

　お願い、やめないで。
　もっと……。
　もっと、壊れるまで私を愛して。

　離れたくなくて、ハルの熱さをもっと感じたくて、サラは両腕を精一杯伸ばしハルの背にしがみつく。収縮する膣内がくわえ込んだハルの雄を、決して離すまいときつく締めあげる。その瞬間、ハルはわずかだが苦しげに片目を細めた。

　サラの内部を圧するハルの男根は衰えるどころか、さらに堅さを増し、望むままサラを啼かせる凶器となる。

「可愛いね、サラ。もっと啼かせたくなった。いいよ、覚悟して」

　その言葉にサラの胸がとくんと跳ね上がる。

「ああ……っ、あ、あ……」

　脚を持ち上げられハルの肩にかけられた。貫くハルの男根がよりいっそう深いところまで穿たれる。
　動き始めた律動は、先ほどとは比べようもないほどに激しい。その証拠に、ハルのひたいに浮かんだ汗が頬を伝って流れ落ち、飛び散った。

　息もできないくらいの熱情に、サラは悲鳴にも似た声を発し泣きじゃくる。さらに、あらわになった花芽を指でこねられ中と外、同時に二度目の絶頂に走り始めようとした。

「それ、だめ……いや……」

　いやじゃない。
　もっとハルに愛されたい。
　壊されたい。
　どうなってしまってもかまわない。

「いや……また……いっちゃう……っ」

「サラ、俺も……っ……」

「あぁ──っ！　あ、あ！　あっ……っ……だめっ！」

　ハルの腰がぐっと押しつけるようにして最奥部まで叩き込まれた。

「──────……っ！」

　もはや、最後は声すらだすこともできなかった。

　閉じたまぶたの裏に白い光りが弾ける。二度目の絶頂に達しながら息も絶え絶えに喘ぐサラの身体を引き寄せハルはきつく抱きしめた。

　ハルの腕の中でサラは息を乱し身体を痙攣させる。苦しげな息づかいに反して、その表情は満たされていた。

「愛してるサラ」

　伸ばされたハルの手が、流れる涙を指先ですくい、その指で、汗に濡れ乱れた髪をそっと梳いてくれた。

　沈んでいく意識の中で、ハルのささやく声を聞く。